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幼少真田主従。
15禁。グロが苦手な方は回れ右。
閲覧は自己責任でお願いします。
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本当によろしいのですね?
現在で言う北アルプス、中央アルプスから少し東に行くと、松本盆地がある。
さらにそこから東、小高い山々を越えると、上田盆地のすぐ傍、千曲川が流れている。
弁丸、後の真田幸村であるが―――彼と猿飛佐助がその千曲川に流れ込む小川の上流へと遊びに行ったのは、なまぬるい風が頬を撫ぜる、うだるような暑さが残る晩夏のころだった。
少しでも晩夏の不快さから逃れようと二人は涼みに来たのであった。
「なあ、見ろ佐助。魚がたくさんおるぞ」
はしゃぐ弁丸は既に服を河原に脱ぎ捨て、褌のみで川にざぶざぶと入ってきながら大声で言った。
佐助は呆れながら、その服が水しぶきで濡れないように取り上げて、川から少し離れた岩の上にきちんと置いた。
佐助も傍から見れば十分に子供であるので、弁丸と共に水遊びをしても良い年頃なのだが、彼はそんなことは決してしない。
彼は弁丸の忍であった。弁丸は彼にとって主君なのだ。
よって彼は決して捕まえることのできに魚を必死になって追い回している弁丸を河原に座って見ているだけだ。時折、彼の呼びかけに応じながら。
流石に山中でしかも川の上流まで来れば、気温も湿度も低く、さらには汗水垂らして登ってきた疲れもあってか、佐助はうつらうつらと船を漕ぎ始めた。
突然、火花が爆ぜるような音が佐助の鼓膜を震わした。
しまった、さては敵襲か、と佐助は跳ね起きたが、弁丸の楽しそうな声が聞こえるのみである。
気のせいか。肩に入れていた力をゆるめた瞬間、佐助はこの世のものか否か、疑わざるを得ないえぐい光景を目の当たりにした。
「起こしてしまったか、すまぬな佐助。だが、こっち来てみろ。面白いぞ」
満面の笑みでそう話しかけてくる弁丸に、佐助は一種の恐怖さえ覚えた。
弁丸は褌一丁で川の中にしゃがみこみ、川縁にある、面白いもの、を見ていた。
何かが、異様な姿で、異様な音を発しながら、悶えていた。
それはひとつだけでなく、いくつもいくつもあった。
それが何なのか。佐助は弁丸の周りを這っているものを見て分かった。
蟹が、燃えていた。
なぜ水辺に棲む生物が炎を上げているのか。
これも弁丸の傍らに置いてある椀の中身ですべて説明がついた。
弁丸は、小川に遊びに来る際、佐助に風呂敷包みをひとつ持たせていた。
中身は何なのですか、と佐助が問うても答えようとはしなかった。が、佐助は忍の嗅覚をもってして中身が何なのかは分かっていた。油であった。
当時、油は高級品である。そんなものを弁丸はくすねてきたのだ。
その用途を疑問に思いつつ、佐助は山を登ってきた。
それが今、このようなえぐい遊びの材料となろうとは。
弁丸はともに持ってこさせた椀に油を注ぎ、その中へ蟹を一匹づつ入れては出し、入れては出ししていた。
蟹たちは大量に油を飲み、苦しがって口から油の泡を出していた。そこへ火をつけるのであった。
それは青い火柱を立てながら燃えた。蟹の体から漂う悪臭は、少し離れたところにいた佐助にも感じられた。
燃え尽きる際、蟹の体は内側から弾けた。
佐助が慌てて起きる要因となったのはこの音であった。
次々に弾けて粉々になっていく蟹を見て、弁丸は笑っていた。
佐助はただ、呆然と立ち尽くすのみであった。
またひとつ、蟹が弾けた。
あとがき
宮本先生の『泥の川』より。
蟹だけでなく色々な生き物に酷いことをする場面が多々あって興味深い。
いや、グロいのが好きって意味ではなくて。
宮川先生の作品は「闇」や「死」というものが色濃く著されていますので。
子供のそういう行為も何か考えさせられるものがあります。
興味を持たれた方はぜひとも読んでみてください。
読んだ後、しばらく落ち込んで暗くなりますけどね。笑
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更新情報
5/22 細道一点
注意書き
日和、歴史系二時創作小説取り扱いサイト。
閲覧は全て自己責任でお願いします。
閲覧後、気分を害されましても管理人は一切責任を負いません。
差別的発言等相応しくない表現、また史実に沿わない表現があろうかと思います。
しかしあくまで一個人の思想、一個人の作品であることを予めご了承願います。
二時創作ですが掲載されている作品の著作権は管理人にあります。
無いとは思いますが、盗作・転載等はお止め下さい。
基本的に各キャラの性格や関係はそのお話ごとに違うと思って下さい。
つまり同一人物ではない、ということです。
同じとみなしてしまうと色々こんがらがってしまうと思います。
それを踏まえた上で御覧になって下さい。
日和→細道中心に、飛鳥、天国。受け攻め関係ない。話によって蕎麦だったり芭曽だったり、色々。シリーズ越えもするかもしんねえぜ。
バサラ→今はほぼ更新停止状態。真田主従、サナダテ、時々瀬戸内。こちらもあまり受け攻めは関係ない。
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管理人
禮鴻 彪
2月7日生まれ。
太子と一緒の誕生日。
暇があれば妄想をしているちょっと残念な人。時間を持て余すことなど・・・ない!
今は日和中心だが歴史系には常に飢えている。普通に歴史小説も読むし、色々勉強したりもするが、ゲームをすることも多い。
BLにおいて受け攻めの拘りはない。リバ、いいよね!
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