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更新遅くてすみません・・・久々のUP。

サナダテ前提の幸←佐





































































夜の森は騒がしい。
生けるもの以外の音で。

(―――ああ、うるさい)

佐助は普段なら枝を伝い、その名に恥じない速さで森を抜ける。森はいつ襲われるか分からない危険な場所だからだ。ましてや未開の、鬱蒼と茂った針葉樹林の森では。
だが、ここはまさにその森であった。
佐助は疲れていた。

各地の偵察を終え、上田へ戻る帰路であった。
慣れた道(勿論常人には道とは思えないようなところを通るのだが)を通って、森に入った途端、複数の気配が佐助を取り囲んだ。
偵察していたのがバレたか、いや、佐助はそんなヘマをやらかすような忍びではない。情報を聞き出そうとする輩だろう。佐助は立ち止まり、耳を澄ました。取り囲んでいるのは六人。一人は腕の立つ者であることが窺えた。
忍びの世界は音なぞない。侍のように名を名乗りあい、正正堂堂と勝負、なんてことはありえない。大抵の者は名がないのだから。そして、卑怯が秩序である世界だから。殺せば、勝ち。
すぅ、と一人の気配が消えた。それを合図にしてか一人、また一人と消えていく。佐助は大きく溜め息をつき、森の奥へと歩き出した。それがわざとであることは言うまでも無い。
一瞬。ほんの一瞬であった。
前後から斬りかかってきた者を跳躍してかわし、受身のできない空中を狙ってまた別の二人が襲い掛かる。佐助はくるりと一回転し、音を立てずに、まるで木の葉のごとく着地した。
四方には四つの首と、四つの胴。
残りの二人の戸惑いが感じられた。その二人も逃げようと考える暇さえなく、胴から上は無かった。
はいりいる隙間などないはずの森に、月光が差した。その妖しく美しい光は佐助の姿を浮かび上がらせた。今宵の月は、三日月であった。佐助は普段の様子からは考えられないような目つきで月を睨んだ。
光に照らされた彼には、赤い色は付いていなかった。

「忍びとは恐ろしいものだな」
「は?いきなりどうしたんですか、旦那。」
「幼少のころから鍛えられて人外の能力を手にいれる。よほどお前は耐え抜いてきたのだろう」
「そんなことないさ。俺様は普通だったよ。」
そう、普通だったが故に耐えた。
純粋に、この苦境を乗り越えれば楽になれると信じていた。
実際は楽になんてならなかった。もっと苦しく、醜い地獄絵図だった。
どんなことを強いられてきたのか旦那に語る気はない。彼と自分とでは住む世界が違うのだから、そんなことを教える必要も義務もない。
「しかし俺はお前を誇りに思う。佐助は、俺の為に働いてくれるのだから。」
「はい。」
「佐助、俺が戦場で伴うのはお前だけだ」
「ありがたく。猿飛佐助、この命数尽きるまで貴方様のお側に仕えさせて頂く所存でございます。」
「お前だけは離れるなよ。」
「分かっております。」

佐助は歩いていた、森の奥へ向かって。
時々、もう見えるはずのない三日月をねめつけながら。











あとがき
独眼竜に嫉妬する佐助。けれども俺は愛し合うとはまた違った隣にいることを許されてるんだぜ、という妙な自信。
書きすぎるのもどうかと思って省きまくったら思ったよりも短くなった・・・
本当はもっと色んな意味込めてたんですが。まあ、めちゃくちゃ深読みして頂けるとよろしいかと。
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更新情報
5/22 細道一点
注意書き
日和、歴史系二時創作小説取り扱いサイト。
閲覧は全て自己責任でお願いします。
閲覧後、気分を害されましても管理人は一切責任を負いません。

差別的発言等相応しくない表現、また史実に沿わない表現があろうかと思います。
しかしあくまで一個人の思想、一個人の作品であることを予めご了承願います。

二時創作ですが掲載されている作品の著作権は管理人にあります。
無いとは思いますが、盗作・転載等はお止め下さい。

基本的に各キャラの性格や関係はそのお話ごとに違うと思って下さい。
つまり同一人物ではない、ということです。
同じとみなしてしまうと色々こんがらがってしまうと思います。
それを踏まえた上で御覧になって下さい。

日和→細道中心に、飛鳥、天国。受け攻め関係ない。話によって蕎麦だったり芭曽だったり、色々。シリーズ越えもするかもしんねえぜ。
バサラ→今はほぼ更新停止状態。真田主従、サナダテ、時々瀬戸内。こちらもあまり受け攻めは関係ない。
管理人
禮鴻 彪
2月7日生まれ。
太子と一緒の誕生日。

暇があれば妄想をしているちょっと残念な人。時間を持て余すことなど・・・ない!
今は日和中心だが歴史系には常に飢えている。普通に歴史小説も読むし、色々勉強したりもするが、ゲームをすることも多い。
BLにおいて受け攻めの拘りはない。リバ、いいよね!



お礼一種。
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